成蹊大学メディア・リテラシー演習記録 第15回(最終回) 2018/07/20

成蹊大学メディア・リテラシー演習ブログ

成蹊大学メディア・リテラシー演習記録 第15回(最終回) 2018/07/20

尋常ならざる酷暑の日々が続いておりますが、皆さまいかがお過ごしでしょうか。本日はついに演習最終回です。先週放送した番組を全員で聴き、感想や反省を話し合います。残念なことに、この暑さで学生1名が体調を崩してしまいましたので、最終回は学生6名で迎えました。

先週放送された番組は、むさしのFMホームページのポッドキャストで聴くことができます。こちらのページからお聴きになることができますので、聴き逃した方、もう一度聴きたいという方は、ぜひ。

 

さて、それでは実際に放送された順番に番組を聴き、番組の制作担当者として、あるいはリスナーとしての感想を話してもらいましょう。

①録音番組(1)「目では見えない街の姿――鈴木さんと歩く吉祥寺」

この番組では、視覚障害のある高校生の視点から、吉祥寺という街や、視覚障害者を取り上げたテレビ番組がどう見えるのか、いろいろなお話を伺いました。制作担当者からは、純粋に制作が楽しかったという感想や、企画・スケジュール調整が大変だった、これを1回だけでなくいつも行なうのは「半端ない」ことなんだと思ったという感想がありました。また、見えない人が見ている世界について、インタビューで伺っていろいろな発見をすることができたが、それを言葉でどう表現するかが難しかったということでした。リスナーとして聴いた学生からは、いろいろな話題をうまくまとめていて、学生が制作したとは思えない、完成度が高いという感想がありました。

見城先生からは、番組冒頭の「タイトルコール」(制作担当者が全員でタイトルを読み上げる部分)で「照れ」が感じられた、ということでしたが、これについて制作担当者からは、全員の声の質が異なっていたので声をひとつに合わせるのが難しかったということでした。これは作り手の側からすると、自分たちの意図しない聴き方をされることがあるということで、こういった細かい点にも、メディア・リテラシー演習にふさわしい「すれ違い」についての発見があったように思います。

②録音番組(2)「目で見る色と見ない色――色がつなぐ二つの世界」

この番組では、視覚障害者にとっての「色」について、視覚障害者を支援する研究者という立場、そして当事者としての立場から、3名の方にそれぞれお話しいただきました。制作担当者からは、どうすれば伝えたいことが伝わるようになるか、インタビュー内容の編集が難しかったという感想や、インタビュー前に質問をもっと練っておけばよかったという反省もありました。リスナーとして聴いた学生からは、1番目の録音番組とは異なって落ち着いた雰囲気でよかった、好きな色についての三者三様のお話が印象深かった、という感想がありました。

久保田ディレクターからは、「色」という難しいテーマで、どのような番組になるか注目していたが、番組を聴いて、視覚障害者と健常者のあいだで「色」を話題にすることはタブーではないということが伝わってきた、人によって受け取り方は異なるかもしれないけれども、ひとつの結論を提示できたことはよかった、ということです。番組の制作にあたっては、3名の方にインタビューし、それぞれの立場からのお話を伺いました。その内容を、1つの番組として統一感のあるように編集するのは大変だったと思いますが、最終的にまとまりのある番組に仕上がっていたと思います。

③生放送番組「視覚障害者支援と人間工学」

この番組では、成蹊大学理工学部の大倉元宏先生に、駅のホームドアや横断歩道にあるエスコートゾーンについてお話を伺いました。制作担当者からは、生放送の制限時間のなかで最後に話をまとめていくのが難しかった、インタビュアーの相槌の打ち方をもっと工夫できたのではないか、事前に質問をもっと練っておく必要があった、といった反省がありました。リスナーとして聴いた学生からは、生放送の最中は担当者が大変そうだった、生放送のディレクター、ミキサーも含め、担当メンバー全員が連携して放送が進んでいた、という感想がありました。

見城先生からは、進行予定をもっと具体的に決めておけば、本番での進行がスムーズにいったのではないか、久保田ディレクターからは、インタビュアーが進行をもうすこしコントロールできればよかった、というお話がありました。しかし見城先生も久保田ディレクターも、今回は準備時間が非常に限られているなかでの放送だったので、その点からすると、今回の生放送は上出来だったのではないか、ということです。

以上が、番組についての感想、反省です。なお番組本編だけでなく、CMの原稿も学生が書いたものですので、こちらにもぜひ注目してお聴きいただければと思います。それぞれのCMは次のタイミングで放送されています。

・録音番組(1)の冒頭(社会って何だろう~)

・録音番組(2)の冒頭(桃李もの言わざれども~)

・録音番組(2)の最後(メディア業界に興味が~)

・生放送番組の冒頭(こんにちは!ぼくはピーチ君~)

最後に、久保田ディレクターから、学生のみなさんに宿題がでました。番組を友人知人に知らせて、できるだけ多くの人に聴いてもらい、さらにできれば感想も聞いてみてほしい、ということです。放送は完成したら終わり、ではなく、聴いた人からのフィードバックがあって、はじめて1つのサイクルができあがりますので、ぜひいろいろな人に感想を求めていってほしいですね。

さて今回のラジオ演習は、「目の見えない人」をテーマとして進められました。学生のみなさんにとっては、これまであまり接したことのない方々にお話を伺うということで、企画から取材先の決定、インタビューのしかたなど、これまでの演習とは異なる大変さがあったと思います。しかも今回は演習に参加する学生数が少なかったため、録音番組と生放送番組を兼任するなど、1人あたりの負担も多くなっていました。そうしたなかで、1人ひとりがそれぞれの役割をきちんと果たし、最終的に1時間の番組を完成させたことは、演習参加者全員にとって、大きな自信になったのではないかと思います。

最後まで本ブログにお付き合いいただいた皆さま、本当にありがとうございました。ラジオ演習は来年度以降も続きます。次の演習ではどんな番組が生まれるか、首を長くしてお待ちください!(石堂彰彦)